視覚支援のAACソフトウェア

9月 10, 2013

会社から北に 1 時間半ほどいった大学の DSPS (Disabled Students’ Programs & Services) にお邪魔してきました。この大学は、障がい者の卒業率が非常に高く、以前から注目しておりました。こちらコンピューターのラボを見せていただいたのですが、これは、すごい、の一言につきました。


18 歳になると家族が今までのように介入できる部分は一気に少なくなります。スペシャルクラス (特別支援学級) の時にいたように先生とノートで連絡を取り合う事もなくなりますし、親が子供が使うものに対して、とやかく口を出す事もできなくなります。そこで生徒達をサポートしてくれるものが、親などではなく、テクノロジーに代わる訳ですね。けど 18 歳になって、急に「僕はこのソフトがいい、このデバイスがいいとか」、言える訳ではありません。小さいときから専用デバイスやアプリになじみ、どれが自分にあうのか?や、最低限の使い方には、なれれおかないと大学に通ったときに学校も友達もシステムもデバイスも全て新しい物ばかりで負担が多く困ります。

たとえば、高校まで iPhone やアンドロイド系の携帯ももったこともなく、デバイスも使わず….の子供が突然「このアプリがあなたの助けになる」と初日に持たされても、生徒さん自身は、学校や職場に慣れる事が手一杯で、アプリを使う余裕もでてこなくなる可能性もありますね。やはり小さいときからテクノロジーに慣れておく事、自分の必要なものは何であるのか?どのような助けがあれば、自分は力を発揮できるのか?を明確に子ども自身が理解しておく事が大事ですね。

今回は主に口頭コミュニケーションが苦手であったり、学習障害を持つ人達が大学進学して使えそうなものを見せていただきました。そうしないとあまりにも多くのサポートデバイスやソフト、アプリがあり、泊まり込んでも全て見せてもらう事は不可能と思ったからです。ここの大学では、約 2,000 のソフトやアプリの中から各生徒にあったものを選んで使ってもらうそうです。

Voice4u
Voice4u はアンドロイド携帯、タブレット、iPhone、iPod touch, iPad で使える最新のコミュニケーションツールです。言語の表現が難しい人々の気持ちや考えていること、行動、必要とするものを的確に表現することをサポートします。従来のコミュニケーションデバイスと違い、軽く誰でもどこでも持ち運べて使えます。今まで意思の表現の難しかった人たちのライフスタイルを向上させるツールになるでしょう。発売以来、世界 100 カ国の家庭や教育の現場で利用されています。

Kurzweil 3000
Word ファイルや、スキャナーから取り込んだ文章を読み上げてくれるソフトウェアです。文章を読み上げるときは、単語を一つ一つハイライトしてくれたり、読み上げ速度や音声の調節も細かくできます。スキャナーから取り込んだ文章は、クラウドサーバーにアップロードして複数の人と共有できます。

Balanolka
無料の Text-to-speech アプリケーションで、USB ドライブに入れて持ち運びできます。

Zoom Text

Dragon dictation
声によりコンピューターからメールを送ったり、文章を作成したりできる。

Smart Pen
授業や会議中、筆記した時に話されていた事が復元できるペン。iPad やコンピューターなどで再生可能。
記録したフィイルは Evernote にもアップロードできる。現在では、平行輸入でAmazonでも購入できる。日本語でも使用可能かも?

Read2Go
Bookshare からダウンロードした本を読める。BOOKSHARE とは、20 万冊の本が読めるサイトでsu.
Disableがある場合は、年会費が無料になる場合がある.

  • 対応システム: iPhone, iPad
  • 値段: $19.99 (加えて ReadShare アカウントが必要)
  • URL: http://read2go.org/

ZoomReader
文字を撮影して音声で読み上げるシステム。レストランのメニューや、説明書、契約書のようなものも撮影して読み込めば、ハイライトしながら読み上げてくれます。

My skilled tutor

Zoomtext

視覚障害の為のズームテキスト。ソフトウエアの他ろ視覚障害の人たちのいいろな製品をリリースしている。

iTranslate
世界のいろいろな言語を通訳してくれるアプリ。 iPhone で持ち歩けるので、便利ですね。

以上印象に残ったものを挙げてみました。

アプリやソフトは現在大量にあり、各学生にあったものを使うというのは、大変なこと。アプリやソフトに熟知した人が大学にいるかいないか?で発達に障害の持った人の学生生活の明暗が別れる気もします。

熟知した人たちの訓練および各学校や大学への配置が今度のおおきな課題になると思われます。

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